長浜ドーム杯2024 女子中学生チームが凄すぎる件 パート2
●試合の見どころ
・後衛に注目
・フォームに注目
・狙う場所に注目
・攻略法
●後衛に注目
まずは緑シャツの後衛に注目してみましょう。 緑シャツの後衛の子の得意球は流し系のコースで特に中ロブが得意な選手である。コーナーへのシュートボール、前衛がサイドを守ると見越したセンターへのシュートボール、相手後衛前へのツイスト、回り込み、フォロー、ラリー力、ほぼすべて兼ね備えている。 前衛のアタックも相手ラケットのド正面に打つのではなく、体のすぐ横を通すコースを狙いすましてくる。 足の速さは普通並みかちょっと早いかぐらいだが、何より読みが鋭いことが見て取れる。この読みの速さでスムーズに回り込みがカバーできている。
●後衛のフォームに注目
同じテイクバックで、少しオープン気味で構え、ねじり戻しをうまくつかい、ラケットヘッドが遅れてくる理想的なフォームである。重心を低くしてしっかりと軸足はくの字に曲がり、地面を蹴りだしながらボールを打ってくる。 ボールのコースは打点によって変えており、引っ張りのときは少しだけ早めにラケットが走り出し体の前のポイントでラケットとボールがあたる。一方、流しのときは身体よりも少しだけ前のポイント、もしくは横ぐらいの遅れた打点でボールを当てている。 サーブもスピードはないがきれいなまとまったフォームで、注目すべきは頭の位置がほとんどぶれていないところだ。これはシュートボールや中ロブを打つ時も同じで、頭の位置がほとんど動かずシュートボールと中ロブを打ち分けているため、相手前衛はなかなか攻略がむずかしいだろう。
オープンスタンス気味でラケットを肩より上の位置で高く引き、きれいにねじっている
どんなときも同じフォーム
ヘッドが遅れてくるからヘッドスピードが上がる。流しのコースに打つフォーム
引張のコースに打つときは身体よりも打点が前。この打点を見極めることでポーチに出やすくなる
ひざがくの字に曲がり、右足は地面をしっかり蹴っている。脇を閉めて肘を曲げているので安定したボールが打てる。これもラケットが遅れて出ているので、コースとしては流し方向になる
頭の位置がほとんど動いていないことが見てわかる。シュートボールも同じ。
●狙う場所に注目
画像からはボールの位置がわかりづらいので、言葉で解説する 基本的に緑シャツの後衛の子は、秘孔を常に狙って打っている。しかも、ただ相手のバックとかではなく、ギリギリ走って追いつくかどうかが最優先のコース。そういった場所があいていればすかさずそこに打ってくる。次に狙えない場合は、仕方なく相手バックを狙う。 もう1つは、相手前衛の動きを先読みすることができている。例えば、あのような構えからどこでも打てる状態にしておいて、最終的に相手前衛がサイドを守る動きを予想して、センターに打っている。 もう1つはネットから距離が違い場所での前衛アタックも、ラケットを出さないと取れない少しずれたコール、体の横を通すコースを打っている。これは仮に取られたとしても、勢いのある球ではなくなる。
●攻略法
こういった熟練を積んだ後衛を攻略する方法に有効なのは、素人になることだ。相手は普通ならここを守るよね、と先読みをしている。そこを逆手にとるのだ。 前衛として対戦する場合、重要なことは相手の力量を見切る力。相手がこのように上級者だと気づいたときに以下にいつもと違う動きができるかがカギになる。 普通ならサイドを守るところをあえて動かない、普通なら5:5のポジションに立つけど、あえて6:4に立ってみて4をポーチで狙うなど。 もう1つは相手の武器を早い段階で潰してしまうのも重要だ。緑シャツの子の場合、普通のボールをさばこうと思っても無理がある。そこで、まずは中ロブを打たれない中間守備で中ロブを常に意識する。中ロブをブロックすることで相手のいつものリズムがだんだんと崩れていく。そこからじわじわと前のポジションにシフトする戦法だ。 このような選手は実は、1本2本取られだすとメンタルが弱くなる傾向にある。そのため、前衛に触られている印象を与え続けることが大切になる。最悪決まらなくても触るだけでいい。完璧主義の後衛によくみられる傾向だから、とにかく相手の武器をブロックしつつ、じわじわと前で勝負していく必要がある。 どちらにせよ、簡単に勝てる相手ではないので持てるパフォーマンス全てを出して前衛を相手に意識させることに集中しよう。勝負はそこからはじまる。
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